ECサイト構築の費用と料金相場、作り方、外注利用まで開設手順をかんたん解説!

ECサイトを新規に構築したいと考えていても、費用や作り方、外注の料金相場がわからず不安を抱える方は多いのではないでしょうか。本記事では、ECサイト構築の費用と料金相場、具体的な手順や外注利用のポイントまで、わかりやすく詳しく解説します。
目次
ECサイト構築の費用と料金相場の基本
ECサイトを構築する際にまず気になるのが費用と料金相場です。ECサイトの構築方法にはさまざまなアプローチがあり、それぞれの特徴にあわせて必要な予算も変動します。
1つ目は、フルスクラッチ方式です。これはゼロから開発・構築を行うため、要件定義やプログラム開発など手間と時間がかかり、高額になりやすい傾向があります。規模や機能によっては100万円〜500万円以上が目安です。
2つ目は、パッケージングです。ある程度まとまった機能をパッケージ化したものを利用し、カスタマイズしていく方法になります。相場として50万円〜100万円程度で導入できます。
3つ目は、オープンソース利用です。OSSのECプラットフォームやCMSなどを活用し、機能追加やデザインをカスタマイズします。開発者のスキルが求められますが、10万円〜100万円程度におさまるケースが多いです。
4つ目は、モール形式のECサイトに出店するパターンです。初期費用が比較的安価な一方、月額利用料数万円〜など継続的なコストが発生します。特に大手モールの集客力があるぶん、売上手数料なども考慮が必要です。
5つ目は、ASPサービスの利用です。ASP事業者が用意するシステムをレンタルする形で、月額数万円のプランから始められます。カスタマイズには制限がある場合もありますが、システム管理を自社で行わずに済むため、運用負担が軽減されます。
費用感を左右する要素
ECサイト構築の費用には、以下のような要素がかかわります。
- 機能要件:どの機能をどのレベルまで搭載するか
- デザイン・ブランディング:オリジナリティの追求度合い
- 開発期間:短期集中での構築か、長期にわたる段階的構築か
- 担当する人員:自社内リソースの状況や外注範囲
- マーケティング戦略:集客施策や販促キャンペーンの必要度
上記の要素を検討しつつ、どの方法なら自社にマッチするかを見極めることがポイントです。特に開発リソースや運用体制を踏まえて、最適な予算を検討することが重要になります。
ECサイトの構築手順をかんたん解説
ECサイトの構築には、手を抜けない重要なプロセスがいくつも存在します。以下では、代表的な手順を挙げながら、その流れをご紹介します。
1つ目のステップはコンセプト定義です。どのような商品やサービスを扱い、どの顧客層に向けて発信するのか、サイト全体の方向性をはっきりと決めます。ECサイトのターゲット、ブランドイメージ、顧客への提供価値を明確にすることで、次の工程がスムーズに進みやすくなります。
2つ目のステップは要件定義です。どのような機能を搭載するか、ページ構成はどうするかなど、具体的な要望をリストアップします。ここで機能を詰めすぎると予算オーバーになったり、運用が複雑になったりするので、優先順位を明確にしましょう。
3つ目はページデザイン・コーディングです。ユーザーが快適に利用できるデザインとUI/UXを考え、ブランドの世界観を反映させます。レスポンシブデザインを意識し、PCやスマートフォンなど、さまざまな環境で見やすいデザインを心がけることが大切です。
4つ目は商品登録です。取り扱う商品情報を正確に掲載し、顧客がすぐに購入できる状態に整えます。大量の商品を扱う場合は、CSVファイルなどを活用して一括登録できる機能があるかを確認すると作業効率がアップします。
5つ目はテスト・トレーニングです。実際に商品を購入したり、注文確認メールが正しく届くかなど、多角的なテストを行って不具合を洗い出します。併せて、運用担当者へのトレーニングを実施し、円滑にサイト運営をスタートできる環境を整備します。
運用前後のチェックポイント
ECサイト運用でつまずきがちなのが、以下のようなチェック項目の抜け漏れです。
- 決済方法が正しく設定されているか
- 配送方法や送料計算が間違っていないか
- 商品情報や在庫数の更新がスムーズにできる仕組みがあるか
- セキュリティ対策や個人情報保護の体制が十分か
これらの項目を運用前からしっかり確認し、もし問題があれば解決策を講じておくことが成功への近道となります。
ECサイト構築プラットフォームを利用したオンラインショップの作り方
オンラインショップを運営するためのプラットフォームは、WooCommerce、Shopify、BASE、STORESなど数多くあります。
ここでは、ECサイトプラットフォームを利用したオンラインショップの構築手順を解説します。これらのサービスを使うと、比較的かんたんにECサイトを構築できます。費用面でもシステム開発に比べると抑えやすいため、多くの企業から支持されているサービスです。
1つ目はアカウント登録です。メールアドレスとパスワードを設定し、ストア名や住所など必要情報を登録するだけで、多くの場合は無料トライアルがスタートできます。無料期間中に操作性を試してみるとよいでしょう。
2つ目は商品登録と特定商取引法ページの用意です。まずは扱う商品データをアップロードし、価格や説明文、在庫数などを入力します。多くのプラットフォームでは管理画面がわかりやすく、初心者でも比較的スムーズに操作できます。並行して特定商取引法(特商法)ページを作成し、送料設定や決済方法を整備しましょう。
3つ目はサイトデザインの作成です。各プラットフォームが用意するテーマを活用すれば、コーディングスキルがなくてもデザインを整えやすい特徴があります。SNS連携を設定して、集客効果やブランディング力を高めることも大切です。最後にテスト注文を行い、しっかりと決済や配送が機能しているかをチェックします。
ECサイトプラットフォーム導入のメリット
ECサイトプラットフォームには以下のようなメリットがあります。
- 構築スピードが速く、初期費用を抑えやすい
- 多数の拡張機能やアプリが存在し、多様な機能を追加できる
- 常に最新のECトレンドに対応した機能が提供される
- サーバー運用やセキュリティ対応をプラットフォーム側に任せられる
その反面、月額費用や機能追加によるコストが発生する点には注意が必要です。
外注利用で制作を依頼するときのポイント
自社でECサイトを構築する時間やリソースが不足している場合、外注利用が有力な選択肢となります。ここでは、外注を利用する際の費用や注意点を確認しましょう。
制作会社やフリーランスへの依頼費用は、テンプレート利用の場合は10〜50万円、オーダーメイドでは50〜200万円が目安とされています。テンプレート利用はコストが抑えやすい一方で、デザインや機能面で融通が効かない場合もあります。オーダーメイドは自由度が高いものの、制作期間やコストも増大しがちです。
外注先を探す際は、以下のポイントをチェックするとよいでしょう。
- 過去の制作実績が豊富かどうか
- どんな業種や業態のECサイトを得意としているか
- コミュニケーション方法(メールやチャット、対面など)が自社と合っているか
- 納期厳守やアフターフォローの体制がしっかりしているか
また、担当者との認識合わせが非常に大切です。要望をしっかりと伝え、完成像のイメージを共有することで、後々のトラブルやリテイクを最小限に抑えられます。
契約前に確認したいこと
制作会社と契約を結ぶ前に、次のような内容を再度確認し、余計なトラブルを避けましょう。
- 見積内容と費用の内訳
- 追加機能やデザイン変更時の料金
- 運用開始後のサポート範囲と料金
- 納品後の修正保証や期間
こうした条件を事前に話し合っておくことで、スムーズな進行が期待できます。
ECサイト構築のランニングコスト
ECサイトを運用していくうえで気を配るべきなのが、開発時の初期費用だけでなくランニングコストです。具体的にはサーバー維持費やドメイン代、SSLサーバー証明書、決済代行サービスの手数料など、さまざまな要素が関係します。
代表的なランニングコストの内訳は下記の通りです。
- サーバーの維持費:年間500〜10,000円
- ドメイン代:年間500〜6,000円
- SSLサーバー証明書:無料 or 年間12,000〜90,000円
- 決済代行サービスの手数料:初期費用36,000〜80,000円、月額3,500〜8,000円、決済手数料は売上の3〜5%
- ASPカートやCMS利用料:月額3,000〜10万円程度(年間36,000〜120万円)
- 配送料や梱包材費:1件当たり300〜2,000円、梱包材費は50〜500円
- EC運用代行費:月額60,000〜35万円(年間72〜420万円)
これらのコストは、サイトの規模や取り扱う商品の数、顧客への配送頻度などによって大きく変動します。必要な機能を明確化し、不要なカスタマイズを削減することがランニングコスト削減の重要なポイントです。
補助金の活用も視野に入れる
ECサイトの構築や運用では、自治体や国の補助金・助成金制度を活用できる場合があります。IT導入補助金などが代表例で、要件や申請手続きは年度ごとに変更されることもあるため、常に最新情報をチェックしましょう。補助金を使うことで、初期投資を大幅に抑えることが可能です。
ECサイト成功のためのポイント
最後に、ECサイトを成功へ導くための重要なポイントをいくつかまとめます。構築後の運用やマーケティング活動も視野に入れることで、より成果につなげやすくなります。
ポイントの1つ目は、ターゲットの明確化です。自社の商品やサービスを届けたい層を定義し、その人々が求める情報や価値を提供するようサイト全体を設計します。
ポイントの2つ目は、サイトの使いやすさです。いくら見た目が美しくとも、商品を探しにくかったり購入フローが複雑だったりすると、ユーザーの離脱につながってしまいます。UI/UXを大切にしましょう。
ポイントの3つ目は、集客施策です。広告やSEO対策、SNS運用など、多角的な方法でユーザーを呼び込みましょう。ECサイトは構築しただけでは、簡単には売上につながりません。継続的なマーケティングを実施することが欠かせません。
ポイントの4つ目は、運用体制の確立です。注文管理や顧客対応、在庫管理など、日々のオペレーションが発生します。自社内で十分に対応できない場合は、外注やシステム活用も検討して、スタッフに負担がかかりすぎないようにしましょう。
まとめ
ここまで、ECサイト構築の費用と料金相場、具体的な手順や外注利用のポイントまで解説してきました。要件を固めながら最適な構築方法を選択し、運用体制やランニングコスト対策をしっかり検討することが重要です。
- ECサイト 構築 費用は構築方式や必要機能によって大きく変動する
- ShopifyなどのASPサービスを活用すれば、比較的スピーディーに立ち上げ可能
- 外注利用時は、目指すサイトイメージや費用範囲を明確に伝え、認識合わせを徹底
- ランニングコストや補助金制度の確認で、運用負担とコストを最適化
- ターゲットに合わせたマーケティング施策とUI/UX最適化が成功の鍵
ECサイトは「構築すれば終わり」ではなく、「構築した後が本番」です。継続的な改善と顧客ニーズへの対応が、長期的な成果につながります。ぜひ一歩踏み出して、最適な方法でECサイトを構築し、ビジネスを拡大していってください。
EC WITHでは多数のプロが在籍しており、ECサイト構築の依頼も可能です。ぜひお気軽に会員登録ください。